フォルマシオン・ミュジカルでは今すぐ楽器の演奏に直結しなくても新しい音符やリズムを学びます。
そもそも楽譜の読み方はト音記号から始めるということもありチェロやファゴットを習う子は結果的には先生に音符の読み方を習います。フランスでは子供のうちからヴィオラを習う子もいますがそのアルト記号の読み方も先生が教えます。
ただ、フォルマシオン・ミュジカルで楽譜を読むということに慣れた上なのと楽器の演奏には音符が読めるだけではなくその音を出す方法を習う必要があるためチェロだから、ヴィオラだから初心者が譜読みを学ぶのが大変というのはあまりないような印象です。
では、楽器の先生が楽譜の読み方を教えるのになぜフォルマシオン・ミュジカルで譜読みをやるのでしょうか?
初心者のうちは楽譜への慣れと、読めるようになって歌うことで楽譜から音楽を読み取る練習をするということです。また、音の高さという意味での譜読みは楽器の先生に習ったとしても、リズムを読むことはフォルマシオン・ミュジカルで習ったことがそのまま生かされます。
このリズムを読むというのが初心者にはネックになります。そして音を読むだけではなくリズムを正しく表現するというのにも時間がかかります。
楽譜にカタカナで音の名前を振り仮名のように振って譜読みをするということからもわかるように、音の高さを読むということは学習し易いのです。習得が楽とは言いませんが、音の高さを読めるようになる練習は一人でも不可能ではないのです。
しかしリズムは違います。楽器で音を出すのと同じように、リズムを正確に読み取れたかを指導者が確認することで初めて読めるようになります。
フランスのコンセルヴァトワールの場合、楽器の先生は、楽器の演奏でリズムが正しくできているかどうかは指摘しますが、新しく出てきたリズムをゼロから教えるということは基本的にしません。例えば、うちの子が初めて付点四分音符と八分音符のリズムが教則本に出てきた時、先生は「これ、フォルマシオン・ミュジカルで習っているよね?」と確認しただけで弾かせてました。
個人レッスンの先生が、ソルフェージュを徹底して教えるのならば、楽器の進度と離れてリズムを教えておくのは先に行って楽になれるのではないかと考えています。
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