フランスの学校年度末は7月初めです。6月半ばになると高校3年生がバカロレアを受ける、6月末から7月初めには中学最終学年が中学卒業認定試験を受けるなど、学校の試験の季節になります。
コンセルヴァトワールの試験の季節は5月から6月初めです。4月に次男がヴァイオリンの第一課程修了試験を受けましたが、この4月の試験というのは早いという印象があります。恐らく5月の祝日の入り方(年によって日にちが変わる移動祝祭日というものがあります)の関係だとは思いますが、それにしても早いという印象でした。
長男14歳は、今年フォルマシオン・ミュジカルの第二課程修了試験を受けます。今年度の試験前倒しの影響なのか、4月の春休み前最終週に既に1つ目の試験がありました。
フォルマシオン・ミュジカルの課程終了試験は試験が3つです。うち2つは筆記試験でフォルマシオン・ミュジカルの授業中に行われます。理論的なことと、聴音が別々にあるようです。授業が2時間でその中で行われますので試験時間は1時間半といったところでしょうか。
最後の実技は、最初から練習する歌と新曲視唱、ト音記号、ヘ音記号、3つのハ音記号の読み、リズム読みということです。こちらは試験日が指定されてその日に行きます。平日の学校の授業時間に行われるので、その時間は学校に行かない(午前中指定だったら午前のみ欠席)ことになります。学校を欠席するのは楽器の試験も同じです。
昨年の理論の問題を見ましたが、内容は日本の音大入試レベルかと思います。和声学を本格的には学んでいませんが和音については相当深い学習となっています。ある曲の楽譜を渡されて、調性判定やその中の指定の小節の和声外音を見つけて種類を答えなさいという問題もあります。
早い生徒でフォルマシオン・ミュジカルを学び始めて7年目、中学生がこのレベルの学習をしています。もちろん全員がすんなりいくわけではありませんから、開始から8年目、9年目という人もいますし、高校生以上の人も混じってはいますが、中学生でもこれができるということなのです。
決して詰め込みの教育ではありません。少しずつの積み重ねです。
うちの長男は決してフォルマシオン・ミュジカルが得意ではありませんし、家でものすごくたくさん勉強しているわけではありませんが、それでも週に1時間半、今年度は2時間の授業でこれだけの理解ができるのは、やはり授業の中での地道な積み重ねなんだろうなと考えています。
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