Galuppi 作曲の「Il mondo alla Roversa」というオペラの最初の曲を聴きました。1750年の作品ですからバロックと古典派の合間といった時期のものです。
イタリアのヴェネツィアのオペラ・ブッファの大家とのこと。直接の影響はないはずですが、聴いているとモーツァルトのオペラにも通じるものがあるなと感じています。大ピアニスト、ミケランジェリがレパートリーに入れていたので、チェンバロ作品(ミケランジェリはピアノで弾いていますが)を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
恥ずかしながら、私は意識して聴いたのは初めてだと思っています。最初に聴いた時「バロック?でもなんか古典っぽいな?」と思ったのは間違いではありませんでしたが、この時期の作曲家について知識が薄く、作曲者の名前を聞いた時も「耳にしたことはあるけれど知らないなぁ」という状態でした。でも、ミケランジェリの弾くGaluppiはYouTubeでどこかで聴いたかもしれません。
バロック?と思ったのは通奏低音が聴こえたから。ただ、ハイドンやモーツァルト(オペラ)にも通奏低音は出てくるので、それだけでは判断はできません。響きの色がハイドンやモーツァルトを彷彿させるけど、決め手に欠けるなという感じがしましたし、もう少し前かもな?とは思いました。
そもそも古典派っぽいとなったらドイツ語圏の作曲家を意識してしまうところですが、イタリアにもフランスにもこの時期に作曲家は活動していたんですよね。フランスのフォルテピアノ(現在のモダンピアノの前身ともいえる楽器。音が出る仕組みの基本的なところはチェンバロではなく現在のピアノに近い)作品を聴き、実際に弾いてみて、バロックとは違うということは漠然と感じていたので、他の国にも音楽があるということは頭の片隅にあったはずなのですが、この曲をマンハイム楽派?と思ったのはここだけの話にしておきたいです。
聴くだけで時代を判別するというのは、このように色々な曲を聴いて経験を積み重ねることでできるようになっていくんだとしみじみと思った瞬間です。作曲家の名前を出せなくても聴いているだけでわかることが多くなればなるほど、音楽をもっと楽しめるだろうなってことです。
家族がいるとなかなか落ち着いて音楽を意識的に聴くことができませんが(家族がいない時はできるだけ自分の仕事に時間を割きたいと思っているのもありますが)、もう少し音楽を聴く時間を増やしたいなと思った経験でした。
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