今日は親バカ話を一つ
次男はコンセルヴァトワールでヴァイオリンを習っています。コンセルヴァトワールの本コース在籍なのでフォルマシオン・ミュジカルの授業とオーケストラの授業もありますが、レッスンは週1回毎週あります。
コンセルヴァトワールの本コースは、初心者から初級の第一課程、初級後半から中級の第二課程、それ以上の第三課程となっています。それぞれ修了の時はちゃんとした公の試験が行われ、楽器の場合は外部から試験官の先生(コンセルヴァトワールで楽器を教えている先生は審査に入らない)が審査しています。
楽器を始めるのが7歳、8歳と遅いため、日本で楽器を頑張っているお子さんよりは楽器の習得時期は遅いのですが、この度、うちの次男が第一課程修了試験に合格しました。昨年はしっかり練習しなかったこともあり涙を飲んだため、合格は嬉しかったようです。
試験には自由曲と課題曲があるのですが、課題曲はこのレベルの生徒の楽器演奏テクニック的には許容範囲でもソルフェージュ的にすごく難しい超現代曲(作曲者がまだ生きている)でした。
次男の演奏は録音するチャンスがありませんでしたが、この曲のYouTubeの音源を何人かの方に聴いていただいたところ「相当のソルフェージュ力が必要な曲」と言われました。課題曲を見た時から「これは下手に練習すると間違って覚えるのでは?」と心配になるくらいでした。
通常の課題曲の練習期間よりもずっと長く練習したこともあり、生徒たちは皆それぞれ曲を形にしてはいましたが、うちの子はこの響きを受け入れるのが難しく、練習させるのが非常に大変でした。
それでもガッツリソルフェージュ的な指摘をして、部分的(特にリズム感が必要な部分)には他の子よりも立派に弾けていたと、試験の時の演奏を聴いて思います。
そのリズム感はフォルマシオン・ミュジカルで養ったものです。私は正しい形を見せましたが、リズムをゼロから叩き込んだわけではありません。うちの子はフォルマシオン・ミュジカルがものすごく得意ではありませんが、それでもフォルマシオン・ミュジカル6年目のクラスでこれだけのソルフェージュ力を持っています。
そして、先週の金曜日にはコンセルヴァトワールの複数オーケストラの演奏会がありました。こちらでもその超現代作曲家の作品が演奏されましたが、聴いていて「これも合わせるの難しそう」と思うものでした。
その曲を演奏した生徒は楽器レベルも、恐らくフォルマシオン・ミュジカルレベルも相当上の生徒たちではありますが、プロではない(そもそもその曲演奏メンバー全員がプロを目指しているとは思わない)ので、この段階で相当高度なソルフェージュ力を持ち合わせていることとなります。
ソルフェージュ力があることで選曲の幅が広がるのはもちろんですが、選曲の幅が広がることで鑑賞する曲の幅が広がり、音楽経験が潤沢になります。
ソルフェージュ力はその意味でも大切です。
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