「聴き方」を変えるだけで、音楽がもっと輝く!

皆さんは、音楽を聴くときにどんな聴き方をしていますか?

忙しい日々の中で、リラックスするために音楽をなんとなく聴き流すのも素敵なひとときですよね。それも大切な聴き方です。ボーッと何も考えずに流れてくる音楽に身を任せてゆったりとする時間は至福の時間でもあります。今日のブログは、そういう聴き方を否定するものではありません。

でも、今日は意識的に音楽を聴くこと、「芸術作品として音楽を味わう聴き方」についてお話ししたいと思います。それは「分析的に聴く」ということです。

分析的に聴くことの楽しさとは?

音楽を分析的に聴くというと、少し難しそうに感じるかもしれません。しかし、それは決して高度な音楽能力を持つ人だけの特権ではありません。専門的なことがわからなくても、鳴っている音という現象に注意を払い、そこに何らかの法則性を見出し気づきを得るということは誰にでもできることです。実際、「時代やスタイルを感じ取る」といった形ではありますが、聴いた音楽について文章化してみるということを、フランスの普通の中学の音楽の授業でやっています。

実際、この聴き方を身につけると、音楽の奥深い魅力に気づけるようになります。

たとえば、以前はなんとなく聞き流していたフレーズが、まるで色彩を帯びるように浮かび上がる瞬間があります。それだけでなく、作曲者の意図や作品全体の構造が見えてくることもあります。まるで目の前に新しい世界が広がるような感覚です。

作品の中で、特に繰り返しがある楽曲の場合は、繰り返されることで「また戻ってきた」という安心感、「これ知っている」ということからくる親しみを感じることができます。それだけでも十分に分析なのです。音がスタッカートなのかレガートなのか、専門用語は分からなくても注意深く聴けば違いはわかりますよね?その違いに気づくだけでも立派に分析です。

では、どうすればそんな聴き方ができるのでしょうか?

慣れが鍵!分析的に聴くための第一歩

分析的に聴く力を育てるには「慣れ」が重要です。
何度も同じ曲を聴いたり、あるいはさまざまなジャンルの音楽に触れることで、耳が少しずつ鍛えられていきます。

たとえば、外国語を話すとき、その言葉に馴染んでいるほど自然に口から出てきますよね。同じように、音楽に馴染むことで細かなニュアンスやリズムの動き、メロディーの繰り返しに気づきやすくなります。何事も慣れること、馴染むことでより上手にできるようになるのです。

私自身、1年以上にわたって「聴取のコメント」の授業で「音楽を分析的に聴く」ということを集中的に学んできました。その結果、「初めて聴く音楽でも、聴こえ方が全然違う!」と実感するようになりました。初めての曲、もしかしたら一度くらい聴いたことがあるかもしれないけれど、よく覚えていない曲を聴く時に「次は何がくるかな?」「あ、この繰り返しの連続は素敵だな」などと感じながら聴くことで、その曲に親しみを感じつつ聴けるようになったのです。

まずは、意識的に音楽を聴いてみることから始めてみませんか? たとえ音楽の専門知識がなくても、繰り返されるメロディーやリズムに気づくことができます。それだけでも、音楽を聴く楽しさはぐっと広がりますよ。

あなたの音楽ライフをもっと豊かにするために

音楽を分析的に聴くことで、聴くたびに新たな発見がある。そんな体験を、あなたにもぜひしていただきたいと思っています。

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