今日はソルフェージュ力について、それも子供の試験課題を見て思ったソルフェージュの大切さについて書いてみようと思います。

次男は今年、ヴァイオリンの試験を受けます。課題曲と自由曲があってその課題曲がバリバリの現代曲です。指が回るという意味ではものすごく難しくはないのですが、とある楽譜販売サイトのレベル判定では、次男のレベルでは少し難しいというものとなっています。それもあってか、通常よりは課題が出てから試験までの期間が長く取られています。

調性を感じられず不協和音のオンパレードで、聴いていて気持ちのいい音楽ではないこともあり最初は練習をさせるのが大変でした。楽譜を見た時「これは間違ったリズムで覚えたら大変だな」と感じたのですが、これはつまり「ソルフェージュ力を見ている」ことですよね。

速く弾けるだけがいい演奏ではないのです。拍をちゃんと数えて休符を尊重して、さらにヴァイオリンなのでピアノと合わせて弾く、そこに最低限必要なヴァイオリンテクニックを見ることで試験とするというのが今回の課題の目的だと感じました。

速いパッセージが弾けるところを見せるのは自由曲でってことなのでしょうね。

したがって、今、家での練習(私は今、日本なので自分でやってもらっています)は、長い音符を正しく伸ばせるか、休符を飛ばさずに弾けるかということに重点を置いています。もちろんその他の音楽を表す記号を正しく読んでの音楽作りもそこに加わります。

 

指が速く動くかということも大切ですが、音楽の演奏はそれだけではありません。楽譜を正しく読んでその通りに弾くということは、指先のテクニックだけではない、音楽演奏のテクニックが必要になります。

そのテクニックの基盤となるのがソルフェージュ力です。フランスのコンセルヴァトワールはフォルマシオン・ミュジカルの授業でソルフェージュ力を伸ばしますが、このように演奏試験でもソルフェージュ力を見ることで、ソルフェージュが単独のスキルにならないように、演奏に結びつくソルフェージュになるようにしているわけです。

 

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