次男はこの一年ほど、ヴァイオリンで苦しい思いをしていました。先生に努力を踏みにじられることが重なり、昨年の今の時期に受けた第一課程修了試験では、罵られて、試験前日にも「努力してないしこれじゃ合格無理ね」とまで言われて泣いていたくらいです。
結果からすると、評価付き合格(ギリギリ合格だと評価なしの合格になります)だったので、前日に無理という理由が全くわからなかったのですが。
その試験の伴奏合わせの時、伴奏の先生が「あなた、ヴァイオリン好きなの?」と聞いたそうで、その時の次男の答えは「ヴァイオリンは好きだけど、この先生とは続けたくない」と答えたと話してくれました。
そこでコンセルヴァトワールに先生変更のお願いをしましたが、昨年9月の時点では受け入れてもらえず。本人に「あと1年大丈夫?」と聞いたら「なんとかなると思う」という返事でしたが、その後、登校拒否に似た状態にまで陥ってしまいました。レッスンをサボることが重なり、教育主任に呼び出されてしまいました。
それでも「ヴァイオリンをやめる」とは言いませんでした。
教育主任の前で「この先生とはもう無理」と訴え、その後担当の先生を交えて話し合いをしても決裂。もうこのままでは無理となって、例外的な年度途中での先生変更をお願いしてようやく次男は心穏やかにレッスンに通うことができます。
先日、次男の通う中学校で合唱クラスの発表があったため、見学に行きました。まだ練習の途中段階で、今後の成長が楽しみな感じでした。終了後、担当の先生とお話したところ、「次男くんは本当にいいミュージシャンですよ。歌もヴァイオリンも」と高く評価してくださいました。
合唱クラスでは毎年年度末に保護者向けの発表会があり、一部の生徒が楽器伴奏を担当します。次男はこの伴奏者に2年連続で選ばれています。次男の通う中学は、コンセルヴァトワールの授業を学校の時間帯にするという特別クラスがあり、次男もコンセルヴァトワールクラスに通っています。同じ学年でヴァイオリンをやっている子は他にもいるし、次男より上手な子もいます。それでも先生があえて次男を選んでくれるのは、彼の演奏に何か特別なものを感じてくださっているからでしょう。
次男はもともと自信を持ちにくい性格なので、ヴァイオリンで嫌なことが続けば、自信を失うのは当然かもしれません。だからこそ、学校で先生に認めてもらえた経験が、彼にとって非常に大きな励みになっています。学校という場があったおかずで、次男はヴァイオリンを諦めずにいられるのだと思います。コンセルヴァトワールクラス以外にヴァイオリンを弾く場所があって本当に良かったと思っています。