つい数日前のこと、年末年始休暇でのんびりしている次男(12歳)を呼んで、某有名音楽大学の学部入試問題から新曲視唱課題を見せました。どれだけソルフェージュ力があるのか、ちょっと知りたかったからです。

「人前で歌うの嫌い」というので私の前でも歌ってはくれませんでした。「それじゃ、読んでみてくれる?」と言ったところ、間違いはゼロではないもののスラスラと読めます。何よりも抵抗なく読んでくれます。

もちろん子供ですし、試験のための練習はしていません。また、実際の試験では予見時間がありますが、そういったものも取ってはいません。

 

フォルマシオン・ミュジカルで扱う譜読み課題とは違い、楽譜の範囲が歌える範囲と限られていることもあったかもしれませんが、ソルフェージュが難しいことで知られる某大学の視唱課題はリズムだって決して単純ではありません。

間違いがあっても読めるし、何よりも抵抗なく読める、読み進められるということが素晴らしいと思いました。

 

次男は日本の学齢では小学校6年生です。現地校2年生開始当初(日本では小学校1年生2学期開始の時期にあたります)からフォルマシオン・ミュジカルでソルフェージュを学んでいます。順調に進級して現在6年目のクラスに所属しています。

学習経過は決して容易いものではなく、今でもソルフェージュは苦手で避けたいものという印象を持っているようです。

私は自分がこの子の年齢だった時の具体的な読譜力を今ではすっかり忘れています。そして習っている楽器が当時の私はピアノ、今のこの子はヴァイオリンということで違うのもあり、恥ずかしながら楽器の練習の時に「本当に読めるな」と感心したことがありませんでした。悪いことをしたな、と反省しております。

他の優れた学習法同様、フランスでフォルマシオン・ミュジカルを学ぶことが必ずしもこの結果を保証することはできませんが、この力につながるような教育を与えていることは間違いありません。

そして読めることで上達が早くなることも見逃せない事実です。

うちの子はそんなに練習しない子ですが、練習しない割には弾けるようになっている(うちは開始年齢が遅いので、早期教育、英才教育を受けたお子さんとは比較にならないレベルですが、練習時間の割合からして、という意味です)とも思います。

ソルフェージュ力と楽器のテクニックは、演奏上達のための両輪だなと改めて感じた一件でした。

 

 

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