ソルフェージュ力を強化しようと教材を買ってやってはみるものの見事にハ音記号が読めなくなっていることに気づきました。これはマズイとManuel pratiqueという昔ながらの譜読み練習教材をやっています。
この教材は私が日本で学生だった時、ハ音記号の読みの練習のために先生が抜粋してコピーをくださって練習した記憶があります。ですから長年使われてきている教材ということになります。
大人になって学んだハ音記号の読みは「この間隔は4度だから、ファの次はシ」みたいなことを瞬時に考えつつやるので非常に疲れます。日曜の朝、家族が起きてくる前にひと勉強と思ってやっていたら、家族が起きてくる頃にはヘトヘトで頭痛までしてきました。
ただ、このハ音記号の読みを練習すると、ト音記号やヘ音記号の楽譜が違って見えます。目の使い方が変わるというか、確実に音符を捉えているなって気分になります。
この練習をしながら思ったのがまだ楽譜を読むのに慣れていない生徒さんのこと。
音楽をそれなりの年月やってきた我々は、自分の楽器に必要な楽譜はすんなり読めます。楽譜を見て反射的に音を捉えることができます。
しかし、まだ慣れていない生徒さんは(幼児であろうが大人であろうが変わりません)読むのが大変。声に出して読めてたとしても、その読むためのエネルギーって我々の比ではないということに思い至りました。
なぜソルフェージュ、フォルマシオン・ミュジカルでで読みの訓練が重要視されているのか?ということですが、読む練習を積むことで余裕を持って楽譜を見られるからです。
余裕を持って楽譜を見られれば、譜読みもすんなりいきます。そして音の高さとリズム以外のことに目を向けることができ、音楽をしっかり作ることができるようになります。
生徒さんに読みの訓練をする意味は、その生徒さんがその後長いであろう音楽人生をより楽で、かつ質の高いものにするためなんですよね。
フォルマシオン・ミュジカルは音楽を音楽で学ぶ教育法ですが、楽譜の読みはこれでもかというようにしっかりやります。ハ音記号は使わないからやらなくていい、というものでもなくて、音楽を楽しむために楽譜をチラリとでもみるのなら、知っていて損はないものです。
移調楽器の実音読みには欠かせないテクニックなので、フォルマシオン・ミュジカルの譜読みの試験では、例えばト音記号の楽譜を渡して「これはB管クラリネットです。実音で読みなさい」というようなものがあります。
今の私は「B管クラリネット? さてどの記号で読み替えるんだっけ?」なので、これをもう少しすんなり読めるようになると音楽がさらに楽しくなるんだろうなって思っています。その前に、疲れないでハ音記号が読めるようになりたい!
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