今日のお話はコンセルヴァトワールの話ではありません。学校の話です。
中学では教育課程としての選択授業に合唱があります。いくつかあるうちの選択ではなく「合唱をやるか、やらないか」の選択です。ですから「他に選ぶものがなかったから」という消極的選択の生徒はいません。
この授業を取ると、中学卒業時に受ける国家試験「中学卒業認定試験(Le diplôme national du brevet 略称DNB)」の総得点にボーナスポイントがあります。他にもラテン語などの選択科目でボーナスポイントはありますが、どれか1つのみがボーナスポイントとなります。
そして、内容ですが、日本の合唱コンクールのような歌でもなく、クラシックな合唱曲でもなく、映画音楽や時にはディズニー、ジブリなどのアニメ、ゴスペルなど、様々なものを取り扱います。
長男は歌うのが嫌い、合唱が嫌いなのと、普通の中学に進学したため合唱は見向きもしませんでした。年度末の発表会は演出も凝っていて、なかなか感動させるものだったという話を、お子さんが合唱授業にいるママ仲間から耳にしています。チラリと見せてもらったビデオも素敵でした。
次男の学校はコンセルヴァトワールクラスがあるので、コンセルヴァトワールクラスの生徒はこの合唱が必修となっています。また楽器が弾ける子が多いので、伴奏を生徒たちの合奏で行ったりということもします。合唱の授業なので基本的には「歌える」ように、伴奏生徒は交代でということになります。こちらは年度末の発表会に行きましたが、もともと音楽をやる子が多い集団(コンセルヴァトワールクラス限定ではありませんが)ということもあり、歌が上質!
次男の学校は、今年はジブリの歌を日本語で歌うのですが、次男は「もう嫌だ」と言っています。ジブリが嫌いなのではなく、他の生徒たちの前で日本語の歌詞を読んでお手本になるのが嫌なのだそう。子供は聞き齧りの音声学の知識がほんの少しとはいえある私とは違い、フランス語話者が苦手な音の出し方の説明をできませんし、子供も真似をするといっても何をどう真似をするのかわかりませんよね?
先生は「次男君とチカシ君(仮名:1学年下の日本人の男の子)に助けてもらう」と言ってましたが、授業は学校のクラス毎なので他のクラスの子は?と思ったり。
と、話は飛びましたが、フランス語ではない歌を歌うのは初めてではなく、以前もアフリカの言葉の歌を歌ったりもしていました。合唱の授業はそんな風にさまざまな文化に触れるチャンスでもあります。